専業トレーダーが法人化するまでの道のり

今まで個人事業として為替や株など、金融派生商品を取引してきましたが、思い切って法人化に挑戦してみました。
よくある法人化のメリットとして節税目的が考えられます。私はFXなどで過去数年間、まとまった収益が上げられたので、新たなチャレンジとして会社設立を目論見ました。
節税や損益通算のほかに、単純に社会的信用が得たかったというのも理由の一つです。

実際に法人化するにあたってのハードルは2つ

・銀行の法人口座開設
・証券会社の法人口座開設

特に銀行口座は起業したてでは審査が通らない可能性があり、そうなると事業をいつまでたっても開始できない状態に陥ります。ましてやFXや投資を主とした事業内容ではなおさらです。

まずは銀行口座から手続きです。
実際に法人登記が完了して即、ネット銀行3社に申し込んでみました。

ここで申し込むにあたり注意したい点があります!

それは事業内容の説明等をどう記入するかです。
私は定款に、①Webサイトの運営、②外国為替証拠金取引…という文言を含めていましたが、ここでは①をメインに書きました。
単純に事業の分類を問われた際は、情報通信業の一つの「インターネット附随サービス業」という項目を当てはめればいいと思います。

素直に「FX」とか「投資関連の業務」などと入力した場合、
G銀行に関しては、「投資に関する業務の資格を提出をしてください」や、「FATCA(ファトカ)に関する書類を記入してください」など、少々面倒くさかったです。
他にP銀行とS銀行に申し込みをしましたが、特に追加書類の提出はありませんでした。

結果的に3つの銀行中、2つの銀行で審査を通過できました。

承認に繋がったった理由の一つとして、そこの個人口座を昔から利用していた点が、多少のアドバンテージに繋がったのでは?と推測します。

次は証券会社の手続きです。
国内の業者は基本的に、必要書類を郵送して申し込む業者が多いですが、ネット上のアップロードのみで完結できる業者もあります。
法人口座はレバレッジを利かせることができますが、一部の業者(DMM.com証券)ではレバレッジが個人口座と同じ25倍に設定されていたり、そもそも法人口座の開設を中止している会社もあります。(GMOクリック証券)
また資本金100万円以上や、業歴が1年以上といった開設条件もあるので要確認です。

最初はそれほど難易度が高くないと思っていましたが、個人口座で利用していた証券会社も含め、実際は半分ぐらい審査否認となってしましました。

やはり法人実績が無いのが影響したと考えます。

海外の業者の方は、書類をアップロードして数日待てば、どの業者も審査は通りそうでした。
しかし中には英語の書類にサインする必要があるので、英語が苦手な方には難しい面もあります。

ここまでかかった時間は、法人登記が完了してから約1か月です。
書類の記入や時には不備による再提出など、思った以上に時間と労力を費やしました。

まとめに入りますが、法人化を成功させるには、銀行と証券会社の利用実績を作っておく事をおすすめします。(個人でFXの経験がある方は、クイック入金可能なネット銀行の口座を所持している方も多いはずです)
株や為替を専業とする目的では少々難があるため、ホームページ運営など何か別の事業をアピールできる物がないと銀行口座開設は厳しいと思います。

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